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【特集】第56回奈良県珠算競技大会〜小学校団体

2009年10月29日(木)10時40分17秒

10月25日(日)奈良県社会福祉センターにて、第56回奈良県珠算競技大会がありました。年に一度開催されるので、56年の伝統ある大会。私はその中で20年目という、まだまだヒヨっこの尻の青い指導者ですが、今回9回目の赤い旗を子供達からプレゼントしてもらい、本当に幸せ者だなとつくづく思います。子供達には感謝しても、感謝しきれません。


今年の当スクールの最大の敵はインフルエンザ。大会直前まで「もしかしたら、団体が組めないかも」という不安が頭をよぎり「なんとか耐えてくれ!」と願っていたのが素直な気持ちです。


実際、主力選手2名が欠場し、ギリギリでの団体戦となりましたが、逆にそれが強い結束力を生んだと思います。「欠場した選手の分まで頑張る」この団結力こそが、当スクールのカラー!今年も良いチームが組めたと喜びを噛み締めています。


結果として、小学校団体は優勝という最高の栄誉を頂きましたが、それ以上に得るものが大きい大会でした。


今回のヒーローは、もちろん全員(4年生は私の想像を超える力を見せつけてくれました)ですが、その中でも、6年生の踏ん張りに大きな拍手を送ってあげたいです。この世代は、苦しい時代も経験しているので、小学生最終学年での有終の美を飾った喜びは、ひとしおだったと思います。


特に、谷嵐主将。彼は当初は副主将の予定でしたが、主将を予定した選手の欠場が決定的となり、急遽、主将に任命しました。彼は市外から通っており、また他の習い事との兼ね合いから、他選手に比べ圧倒的に来校数が少ないのですが、彼に賭けました。前年度優勝校の主将という大きなプレッシャーがあったはずです。多くを語らない彼ですが、家で相当な練習をして、自分のマックスへ仕上げていったと感じています。本当によく頑張ってくれました。ありがとう。


次に、向井副主将。彼女には大きな目標がありました。それは読上算で1位を取ること。昨年、熱戦の末2位になったことが、私が思う以上に悔しかったのでしょう。「読上算1位を獲るために、競技会に出たい」とハッキリとした意思を、私に伝えてきました。私はこういう根性のある子が大好き。彼女なら成し遂げてくれるであろうと、迷わず起用しました。実際に堂々の1位を獲得したのですが、有言実行ほど難しいことはありません。彼女の今後の人生においても、大きな自信に繋がっていくと確信しています。


最後に、山中智貴。彼は近年、大きく才能を伸ばしてきた所謂「遅咲き」の選手。「少し荷が重いかな?」とも感じましたが、彼の勢いを買いました。大会終了後、お母さんが「智貴は努力の子ですから」とおっしゃっていましたが、まさにその通りだと思います。練習を重ねる度に、グングン得点を伸ばしていき、本番ではマックスの得点を出し、2等に5点違いの3等を手にしました。もしかしたら、これから本当の伸びが始まるのでは?と思わせる内容でした。


たった1日の競技会ですが、その1日を迎えるまでに、毎年様々なストーリーがあります。もちろん、上を目指して頑張るわけですが、優勝はあくまで結果であって、過程が最も大切だと私は考えています。個々が本番で力を出せるということは、将来、勝負強さを引き出すきっかけになるでしょうし、努力することは無駄ではないことを身をもって経験できるのは貴重な財産であると思います。


来年も勝負だけに拘るのはでなく、こういったストーリーを経て、ウチらしいチームを創り上げていきたいと思います。


結果は、子供達の「努力の結晶」であり、私の「誇り」。
それ以上でも、それ以下でもありません。


最後になりましたが、保護者様の皆様にも全面的にご協力を頂きました。
この場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。


▲スクール生全員の努力が報われましたね▲